神社でお祀りされている神々について
全国におよそ8万8千社の神社があります。
日本の至るところに神社があり、その神さまは地域の守り神として篤く崇敬されてきた歴史があります。その土地の名称をとって「〇〇さま」、また親しみを込めて「〇〇さん」と呼ばれることもあります。
全国各地に存在する神社のうち、数の多い神社をとり上げ、お祀りされている神さまをご紹介いたします。
八幡さま(八幡神社・八幡宮)
応神天皇(第15代天皇)・神功皇后を中心とする神々をお祀りする神社です。石清水八幡宮(京都府)で源義家が元服をした際、八幡太郎と称するなど源氏から篤く崇敬されました。源頼朝が鎌倉幕府を開いて以降、鶴岡八幡宮への信仰が高まり、武家の守護神として各地にお祀りされるようになりました。
お稲荷さま(稲荷神社)
主に宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)をお祀りする神社です。「稲荷」の語源は、イネナリ(稲成)という意味で、稲の生成化育する神様を表しています。元々は農業の神さまでしたが、今では広く商業・産業を守護する神さまとされています。
神明さま(神明社・神明神社・神明宮)
一般に神明さまというとき、伊勢神宮(三重県)でお祀りされている太陽神の天照大御神(アマテラスオオカミ)を意味します。皇室のご祖先の神さまと仰ぎ、私たち日本国民の大御祖神(オオミオヤガミ)として崇敬を集めています。この神さまをお祀りする神社としては他に、大神宮・伊勢神社・天祖神社などがあります。
また、神明という言葉は、広く神さまを意味する場合もあります。
天神さま(天満宮・天神社)
天神さまは、菅原道真公をお祀りする神社です。道真公は平安時代の学者であり、右大臣まで務めましたが、遠く大宰府(現在の福岡県太宰府市)に左遷され、59歳のときに亡くなりました。その後、墓所が整えられ、現在の太宰府天満宮となりました。道真公が亡くなった後、京の都でも手厚く御霊祭りをしたのが、北野天満宮のはじまりです。道真公は英知に秀でていたことから、学問の神さまとして信仰を集めています。
当神社の地元(平鹿町浅舞)で唯一の天満宮をご紹介します。進学就職のため祈願をする参拝者が多い神社です。
浅舞感恩講保育園の敷地内にあります。保育園HP
お諏訪さま(諏訪神社)
お諏訪さまは、建御名方神(たけみなかたのかみ)をおまつりする神社で、お妃である八坂刀売神(やさかとめのかみ)もおまつりされる場合もあります。
『古事記』によると、大国主命(おおくにぬしのみこと)の御子神である建御名方神は、天孫降臨に先立ち国譲りの交渉にやってきた建御雷神(たけみかづちのかみ)との力競べに負けて敗走し、信濃国の洲羽海(すわのうみ・現在の諏訪湖)に追いつめられ降参しました。その諏訪の地にまつられたのが諏訪大社です。
中世には武勇の神として武家の崇敬を集めました。また風雨の神、鍛冶の神、農耕・狩猟・開拓の守護神といった幅広い御神格を有し、後世、諏訪神社は信濃国のみならず各地に奉祀され、庶民からも篤く信仰されるようになったのです。
住吉さま(住吉神社・住吉社)
住吉さまは、伊邪那岐命が禊をおこなった際に生まれた底筒之男命(そこつつのおのみこと)・中筒之男命(なかつつのおのみこと)・表筒之男命(うわつつのおのみこと)をおまつりする神社です。時には神功皇后もおまつりされています。
神功皇后が新羅出征した際に、住吉さまの御加護により、無事に戦勝を果たしたという記事が古事記と日本書紀にはみられます。そのことから海上安全守護の神さまとして、海にまつわる漁業・水にまつわる農耕の神さまとして、また和歌の神さまとしても広く信仰されています。
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