こうしたご相談も年々増えています。

つい先日、次のようなご相談を受けました。

「長年に亘り空き家になっている家屋の解体工事に伴い、御霊舎(みたまや)の中に納めている霊璽(れいじ)をどうすればよいでしょうか?」

神道では、仏教の仏壇に相当するものを御霊舎(みたまや)や祖霊舎(それいしゃ)と言います。その中には、葬儀の際に故人の御霊を遷した霊璽(れいじ)というものが納められています。これは仏教の位牌に相当するものであり、日々ご先祖様に手を合わせる上で大切なものです。

とはいえ、現在の社会情勢は、代々受け継がれることを前提とした霊璽(れいじ)やお墓の扱いについて、継承困難な状況となっているケーズが多々見られます。

ついては、今後の霊璽(れいじ)の扱いについて、以下の通り4つ提案をしました。ブログでご紹介します。

1,故人の縁故者が自宅内でお祀り

故人に対して敬意を払い、最も失礼のない進め方としては、縁故者(例えば、故人の子供たちや孫さん)が、空き家から現在の住まいに霊璽(れいじ)を遷して安置、日々手を合わせることです。

神道では、ご先祖様を敬い、生前享けたご恩に感謝の気持ちを捧げてお祀りすることを先祖崇拝といいます。お盆や彼岸のお墓参りはこうした気持ちの表れですね。

こうした精神性が現代の日本人から薄れいている感があります。同居家族の理解を得て、可能な限り、霊璽は縁故者が引き取るべきと考えます。

住宅事情から大きな御霊舎(みたまや)を置くことができない場合、霊璽のみを持ち出し、清浄な場所(例えば、床の間や箪笥の上など)に安置してお祀りしているケースもあります。

2,御霊を墓石に遷してお祀りする

縁故者が霊璽を引き取ってお祀りすることができない場合、家墓(墓石)を依代(よりしろ-御霊が依り憑く対象物)としてお祀りする方法があります。霊璽から墓石に御霊を遷す儀式(遷霊祭)を執り行い、その後、白木の霊璽は神社で引き取りお焚き上げすることになります。

3,神社で永代祭祀

神社で管理している永代祭祀墓(仏式の永代供養墓)に故人の御霊とご遺骨の両方を遷すという方法もあります。

これは近い将来、家墓の維持管理や年毎のお祀りをしてくれる縁故者が不在になることが明らかな場合の選択肢です。

何柱の御霊をお祀りすることになるのか、ご逝去されてからの経過年数などにより費用が大きく変わってきます。

4,御霊を奉還(ほうかん)する

事情により縁故者でお祀りして下さる方がいない、神社での永代祭祀もできないという場合、霊璽に遷し留めている御霊を幽世(かくりよ-死後に魂が赴くところ、俗にいうあの世)にお帰りいただき、その後、霊璽をお焚き上げすることになります。この儀式を奉還奉告祭といいます。